ドイツに英語で留学して英語力は伸びる?経験者の私が本音で答えます!

12月 1, 2020

みなさんこんにちは!

最近は費用面などのメリットから、ドイツに限らずアジアなど非英語圏に英語で留学するプログラムへの注目度が高まっていますが、「英語圏じゃないのに本当に英語が鍛えられるの?」と不安に思っている方が多いと思います。

そこで、実際にドイツ語未経験のままドイツのケルン大学に半年間交換留学をして、国際法や移民問題、開発学などの授業を全て英語で受講した私の経験談を元に、ドイツでの英語留学は効果的なのか?という質問に本音でお答えしていきます。忖度なしです。ぶっちゃけます。

私が経験した留学プログラムやドイツを選んだ理由はこちらに詳しく書いています。

極論を言ってしまうと、ドイツでも英語が伸ばせるのかどうか、というのは本人の努力次第なんですが、私の場合は「そこそこ伸びた気はする!でもドイツ語とどっちつかずになったかもしれん!」です!

これはあくまで私の体験談なので、こういう人もおるんやな~くらいに思ってください。

では行きましょう!

1. 英語の上達はそこそこ感じられた!

留学前と後に1回ずつTOEICを受験し、スコアが800から920まで上がりました。リスニングが満点だったのが嬉しかったです。

TOEFLやIELTSなどの四技能試験で比較したほうが本当の英語力を測る上では良いのですが、受験料が高いので帰国後は受けていません!すいません!(留学前にIELTSを受けたときはoverall 6.0でした。)

留学中、大学内や学生寮の中ではほぼ英語のみで過ごせたことが良かったんだと思います。

英語開講の授業を週6コマ取って専門的な内容を学んでいたのですが、授業内では先生もクラスメートも全員英語で話すので英語のシャワーを存分に浴びることができます。先生はドイツ人ですが、基本的にドイツの方が話す英語はクリアで訛りもなく、非常に聞き取りやすかったです。

レポート課題やテストももちろん英語です。期末レポートとしてA4用紙3枚~5枚の小論文を4つほど書いたときは頭爆発するかと思いました。

また、様々な国から学生が集まってきているので自然と英語が共通語になります。留学目的も人それぞれで、ドイツ語を勉強しに来ている人もいれば英語で自分の専門分野を学びに来ている人も。そのため学生寮でも英語で会話をしていましたし、留学生の友達と話すときも英語でした。

こんな感じで大学内ではどっぷり英語に浸かっていたので、留学前に感じていたような英語を使うときのストレスや抵抗感が無くなりました。

どういうことかというと、前は英語のニュース記事を読むのにも「よっしゃやるか」と重い腰を上げるような感覚だったり、英語を話すときには間違えないようにしなきゃと緊張してしまったりしていたのですが、留学後はもっと気軽に英語を使えるようになりました!

暇つぶしに英語のYoutubeを見たり、BBCのニュース記事を読んだりと、英語を情報収集する際の手段の一つとして日常生活に取り入れることができています。

今は英語で卒業論文を書いているのですが、それも割と楽しくやれているなと思います。英語を純粋に楽しめるようになったのは自分の中での大きな成長でした。

しかし、私は冒頭で「そこそこ伸びた気はする!でもドイツ語とどっちつかずになったかもしれん!」と書いていましたね。

そうなんです。ここはやはりドイツであって、日常生活すべてが英語のアメリカやイギリスなどとは少し事情が異なるんです。

次はドイツに英語で留学して実感した3つの注意点を通して、ドイツ語とどっちつかずになっちゃった理由をお話しします。

2. やはりここは非英語圏。ドイツに英語留学する際の注意点

①大学外ではドイツ語に囲まれて生活する

ドイツは日本よりも英語ができる人が多いので、英語だけで生活して英語力を伸ばすことも不可能ではないです。実際そうやって生活している留学生の友達もいました。私が留学していたケルンは比較的大きな都市で観光客や移民の方も多いので、レストランには大抵英語のメニューが置いてありましたし、お願いすれば英語で話してくださる店員さんばかりでしたね。

でもここはあくまでドイツ語を母語とする国であって、日常生活で見聞きするのはほとんどドイツ語です。

スーパーやドラッグストアの商品棚も、レジでのお会計も、駅の時刻表も、寮の契約書も、病院の問診票もドイツ語表記が基本。

少しでもドイツ語が分かる方がより生活が充実しますし、ドイツ人の方との距離も縮まりやすいので、私の場合は大学外では意識してドイツ語を使うようにしていました。

こうなると、日常生活で英語に触れる機会は英語圏に留学している学生よりも相対的に少なくなってしまうんですよね……。

スーパーで売られていたハーブティー。パッケージもドイツ語表記
こういう案内表示もドイツ語

休日にイギリスへ旅行した時にまず、「看板も商品パッケージも全部英語で書いてある……読める…読めるぞ……!!」って感動しましたもん笑

このように、大学内では英語漬けですが、一歩外に出ればドイツ語に沢山触れることになります。ドイツ語経験者ならそれほど苦ではないでしょうが、私はドイツ語赤ちゃんレベルから留学が始まったので……生活の中に2言語が混在している状況に慣れるのが少し大変でした。

②ドイツ語しか話せない(話さない)人もいる

ドイツは英語が話せる人が多いとよく言われますが、実際に行ってみて半分当たりで半分外れかなと思いました。大学生などの若者~40,50代くらいまではほとんどの方が英語を流暢に話しますが、それ以上になってくるとドイツ語しか話せない人も多いです。あとはやはり都会よりも田舎の方が英語が通じにくいです。

他にも、留学当初に住民票の手続きで役所にメールを送ったらすべてドイツ語で返信が来たり、ボランティアをしようと思って英語可のボランティア団体に電話を掛けたら私は英語で話し、相手はそれに対してドイツ語で返事をするという不思議な状況になったり……。英語は分かるけど話せない(話さない)人もいます。

まあ、そりゃここは英語圏ではなくドイツですからね。

なので、「ドイツ語にマジで1ミリも興味無い、俺は英語に囲まれたいんだ!」という方がドイツに行くとたまにしんどくなるかもしれません。逆に1ミリでも興味があったら全然大丈夫だと思います。

③英語よりもドイツ語の勉強の方が楽しくなっちゃう可能性あり(実体験)

私が英語力を存分に伸ばせたと感じられない理由としてはこれが1番大きいです!

ドイツ語は挨拶しか分からないような状態で堂々と殴り込み(?)にいったので、最初はやはり周りの人が何を話してるのか全く分からず、ちょっと大変でした。

でも留学先大学で超初心者向けのドイツ語コースを受講して、それこそアルファベットや数字の読み方から勉強をはじめたら、これが想像以上に面白くてハマっちゃったんですよね。

しかも習ったことをすぐ使える環境にいるわけですから、カフェの店員さんにドイツ語で「おすすめは何ですか?」とか話しかけてみたらちゃんと会話が成立して。こないだまでチンプンカンプンだった言語が日ごとに理解できるようになるのが楽しくてしょうがなくて、ドイツ語のテキストを解きまくりました。

授業で使っていたドイツ語テキスト。
小テスト前はみんなで勉強会

こんな感じですっかりドイツ語に魅せられてしまったので、「英語の勉強」はあまりした記憶がありません……。ドイツ語と英語、どっちつかずになってしまったな~というのが率直な感想です。バランス良くやっておくべきだったなと今では思います。

3. ドイツで英語力を伸ばすのは可能だが工夫が必要

ここまで書くと「え、じゃあドイツやめよっかな……」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください!

英語を使う機会をしっかり作れば、ドイツでも英語力は伸ばせます。

やはり大学内や友人といる時が一番英語に触れられるので、英語開講の授業で積極的に発言をしたり、クラスメートと英語で沢山会話したりするのが良いです。空いた時間には英語のポッドキャストを聞くなど、英語圏への留学よりも意識して英語に触れる時間を多めに作ることが大切だなと感じます。

あとはドイツ語をどの程度習得したいのか考えておいて(生活で使う単語だけ、雑談が楽しめる程度、など)、英語がおろそかにならない程度にドイツ語を学ぶのがおすすめです。バランス大事。

ドイツ語を捨てて英語一本でいくのも選択肢としてはアリだと思いますが、ドイツにいる以上どこかで使う機会が出てくると思うのであまりおすすめしません。

まとめ

英語そのものを重点的に伸ばしたいのならもちろん英語圏への留学のほうが良いと思いますが、工夫すれば非英語圏でも英語力を伸ばすことは十分可能です。特に、

  • 英語だけじゃ物足りない!何か新しいことを学んでみたい!
  • ドイツに少しでも興味がある(言語、食べ物、芸術、サッカー、歴史など)
  • 勉強したいことがドイツの大学にあって、その授業が英語で開講されている

こういう方はぜひドイツ留学という選択肢を検討してほしいと思います。

ケルン大学以外にも、英語開講の授業がある大学はドイツ国内に沢山あるのでぜひ調べてみてください。ドイツめっちゃ楽しいよ!

それではまた次回の記事でお会いしましょう。