あえて非英語圏という選択肢。私が英語でドイツに留学した理由4つ

10月 17, 2020

みなさんこんにちは。今日はずっと書きたかったテーマ、私がドイツに留学した理由です。

このホームページのタイトルにもなっている通り、私は英語しか話せない状態でドイツへの交換留学を決めました。ちなみに大学の第二外国語はスペイン語選択です。

いや、それなら英語圏かスペイン語圏に留学行くんじゃないの?と思いますよね。

実際、留学が決まって「私ドイツ行くことになったんだ~」と友人に話すとたいてい「え、なんで?」と聞かれました。そりゃそうですよね。当時の私、ドイツ語なんて挨拶しか知りませんでしたもん。

ドイツに留学することになるまで本当に色々あったのですが、一番の決め手は

「未知の世界で面白そうだったから」

です。面白そう!に至るまでの紆余曲折を、今日はお話しますね。

本題に入る前に、私の留学形態についてざっとまとめておきます。

私の留学について

期間:2019年3月~9月 (大学2年の終わりごろ~3年の春学期)

留学先:ドイツ ケルン大学(世界遺産のケルン大聖堂があるところです)

形態:交換留学

(交換留学協定を結ぶ世界各地の大学に派遣され、外国語で専門的なことを学びます)

勉強していたこと:現代ヨーロッパ学

(移民、国際開発学、多言語主義研究、異文化理解など)

使用していた言語:英語(授業)、ドイツ語(日常生活)

※私が体験したのは外国語(私の場合は英語)を使って現地の大学で専門分野を学ぶ交換留学制度です。ドイツ語力ゼロでドイツの語学学校に語学留学をしたわけではありませんので、そちらに関するお話はできかねます。ご了承ください。

よくライン川沿いを散歩していました。奥に見えるのがケルン大聖堂。

大学内では英語で授業を受け、日常生活はドイツ語を使うという二刀流の生活を送っていました。

ちなみに留学はこれが初めてで、ヨーロッパの地を踏んだのもこのドイツ留学が初めてでした。なんなら大学2年生の夏にアメリカ旅行に行くまでは、日本を出たことすらなかったです。

そんな私がドイツに留学を決めた理由は以下の4つ。

目次

1.勉強したいことがそこにあったから
2.英語が話せる人が多いから
3.英語以外にも何かスキルを身につけたかったから
4.未知の世界だし面白そうだったから

それでは1つずつお話ししていきます!よろしければ最後までお付き合いください。

1. 勉強したいことがそこにあったから

国際開発学の授業の予習。毎週沢山のリーディング課題が出たので、
お気に入りのカフェで読んでいました。

所属する学部では、国際問題(主に人種差別・移民問題など)について学んでいました。

勉強が専門的になっていくにつれて、「これは留学して、日本以外の視点からもっと学びを深めたい!」と考え始めた私。

英語を勉強したいのではなくて、英語で興味のある分野を勉強したい!と思っていたので、語学留学ではなく交換留学を検討し始めました。この時大学1年生の秋ぐらいでしたね。

大学で交換留学のパンフレットを入手し、「さあどこにしようかな~やっぱりアメリカかな~♪」と協定校の一覧に目を通しました。

するとびっくり、非英語圏でも英語で勉強できる協定校が沢山あったんです。オランダとかロシアとかクロアチアとか。タイやトルコもありましたね。

(ちなみにスペイン語圏への留学も一瞬考えたのですが、英語で国際問題を勉強できる協定校がなく、かなりのレベルのスペイン語能力を必要とされていたので泣く泣く選択肢から外しました)

そんな中で目に留まったのは、ずらっと10校ほど並ぶドイツの大学。

パンフレットには「英語またはドイツ語で学べる大学」と書いてありました。

一つ一つの大学を調べてみたところ、多くの大学で国際問題に関する授業が英語で開講されているようでした。中でも気になったのは、文学、法学、経済学の視点から幅広く学べる留学生向け英語プログラム、「CGSP(Cologne Global Study Program)」を設けていたケルン大学。

ドイツといえば、大きな歴史的反省を踏まえて欧州一の移民大国となった国です。

人種差別や移民問題について、アメリカではなくドイツの視点から考えるのも、きっと良い学びになるのではないか、と思いました。

2. 英語が話せる人が多いから

大聖堂の近くにある階段。
いつも沢山の人がここで談笑していて、様々な言語が飛び交っていました。

大学内にいる留学カウンセラーさんにドイツ留学について相談してみたところ、こんな言葉が帰ってきました。

「ドイツ人は英語が話せる人が多いので、ドイツ語未経験でも大丈夫ですよ!」

そうなんです。

世界110ヶ国以上で海外留学や語学教育事業を展開するEFの英語能力指数ランキング(第9版)によると、英語を第二言語とする100ヶ国および地域中、ドイツの英語力は10位

以下をご覧ください。

【英語能力指数ランキング】

1位 オランダ

2位 スウェーデン

3位 ノルウェー

4位 デンマーク

5位 シンガポール

6位 南アフリカ

7位 フィンランド

8位 オーストリア

9位 ルクセンブルク

10位 ドイツ

53位 日本

出典:EF EPI 2019 – EF 英語能力指数ランキング

日本と比較しても、非常に英語能力が高いことが分かります。

もちろん現地でドイツ語も学ぶつもりではありましたが、始めのうちはドイツ語が至らない状態でも英語で意思疎通ができる、という点は魅力的でした。

そして実際に行ってみて思ったのは、「地域や世代にもよるけど、英語が話せる人は日本よりも断然多い」です。最初はドイツ語で話しかけられますが、こちらが返答に詰まっているとすぐに英語に切り替えてくださる、ということが多かったですね。

ケルンだと観光地であり学生が多い街ということもあってか、英語で対応してくださる方は特に多かったです。英語のメニューを用意している飲食店も多いですし、市役所で住民票を取得した時も英語で対応していただきました。

世代で言うと、大学生~40代あたりまでは英語が堪能な方が多く、それより上の世代になると話せない方がちらほら……という感じでしたね。

ちなみに留学中ずっと英語だけで生活することも不可能ではないです。実際そういう留学生もいました。ですが、ドイツ語が少しでも話せると生活がより楽しくなります!

何よりドイツの第一言語はあくまでドイツ語ですから、英語という言語を学ぶためだけにドイツに行くことはおすすめしません。英語で勉強したいけどドイツ語にも関心がある、という方ならきっと楽しめると思います♪

3. 英語以外にもスキルを身につけたかったから

グローバル化が進む昨今、英語が話せる日本人も増えてきました。でも日本語と英語に加えて別の言語を使える人は少ないです。

ならば、これを機に日本語、英語、第二外国語で選択していたスペイン語に加えてドイツ語を習得して、マルチリンガルを目指そう!と思ったのです。

当時ドイツ語力はゼロでしたが、その美しい響きに憧れを抱いていました。

さらにドイツ語はEUの公用語のひとつでもあり、話者数が多いことでも知られています。ドイツだけでなくスイス、オーストリアなどでも公用語として使用されており、母語として話す人の数は約1億3000万人。日本の人口とだいたい同じくらいなんです。

英語以外にもドイツ語が理解できるようになることで、さらに関われる人の数が増えて世界が広がる予感がしました。

ちなみに私はドイツ語未経験でしたが、現地で独学で習得しました。半年後には買い物、各種手続きなど日常生活をドイツ語だけで行えるようになり、帰国前にはベルリンの福祉施設で少しだけボランティアもさせていただけました。やはりドイツ語が話せると現地の人との心の距離がぐっと近くなる感覚がありましたね。

4.未知の世界だし面白そうだったから

ケルンの蚤の市で出会ったカメラ屋の店主。英語と習いたてのドイツ語を混ぜながらの会話でしたが、カメラ談義で盛り上がり、「写真いいですか?」と聞くと快く応じてくださいました。

「ドイツ良いな……」と次第に心を惹かれていった私が最終的にドイツ留学に踏み切った理由はこれです。

私は昔から好奇心旺盛で、色々なことに興味を抱く性格でした。そして周りと同じ事をしたくない、超逆張りな人間でした(笑)。所属している学科が英語系なので、英語圏に留学する人は周囲に沢山いたんです。アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア……でも周りに、英語でドイツに留学した人はいませんでした。

ヨーロッパって、ドイツってどんなところなんだろう。

英語とドイツ語で生活するってどんな感じなんだろう。

凄く大変そうだけど面白そう!やってみたい!

それまでヨーロッパの非英語圏に留学するなど考えたこともありませんでしたが、その未知の世界に挑んで自分を追い込むことで成長しようと思ったのです。

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いかがでしたでしょうか?

このように心の向くほうへと舵をきった結果、私はヨーロッパとドイツの虜になり、帰国する頃にはドイツのことが大好きになっていました。行ってみないと分からないものですね。次また行くことがあれば絶対クリスマスの時期と決めています。ケルンはクリスマスマーケットが凄く有名なのですが、私は秋に帰国したので行けなかったんです……悔しい……。

まとめ

留学先を決める時は一度先入観を捨てて、「やりたいこと」「心が惹きつけられるもの」を軸に色々な国を検討してみることをオススメします。自分の直感を大切にすると、私のように新しい世界が見えてくるかもしれません。

それではまた!