駅に改札が無い?日曜日は定休日?電車の遅延は当たり前?ドイツのカルチャーショック7選

4月 28, 2020

みなさんこんにちは!去年の今頃はドイツの大学で授業が始まって、びっくりするくらい先生の話が聞き取れずポカーンとしていました。あれからもう一年。懐かしい。

さて、今日のお話はドイツで感じたカルチャーショックについてです。

「ドイツと日本は似ている」という話は良く聞きますよね。勤勉、時間に厳しい、などなど。

でも行ってみて思いました。

いやそんなに似てない!!

今日は私が気づいたドイツと日本の違いを、小さなものから大きなものまで7つ挙げてみました。

目次

1. 駅に改札が無い

2. 電車の遅延・キャンセルは当たり前

3. 意外と落書きが多い

4. お買い物にはマイバッグ必須

5. とにかくじゃがいもを食べる

6. 日曜日にお店が開いていない

7. テレビを持っていなくても受信料を払わないといけない

1つずつ詳しくご紹介します!

1. 駅に改札が無い

ケルンで一番大きな駅、ケルン中央駅。開放的な駅舎です。

切符の券売機はありますが、改札はありません。駅構内に入ったらホームまで普通に行けます。最初はとても不思議な感じでしたが、慣れると非常に便利です。急いでいる時も猛ダッシュでホームに直行できるので。(危ない)

ちなみに同じくドイツ語圏のオーストリア・ウィーンも改札がありませんでした。

改札の代わりに打刻機があるので、これに券売機で購入した切符を差しこんで日付・時刻を刻印して乗車するのがルールです。差しこむと「チーン♪」と軽快な音がします。

……そこのあなた。

「じゃあ頑張ったら無賃乗車できるんじゃね?」と思いましたよね?

だめですよ!

不定期にコントローラーさんが電車に乗り込んできて、全員の切符をチェックします。無賃乗車がバレたらその場で€70(日本円で8000円くらい)の罰金です。切符を持っていたとしても、日時が打刻されていなければ罰金なので要注意。

無賃乗車を試みてあえなくコントローラーに見つかり、あれこれ言い訳して逃れようとしている人もたまにいました。切符なんて数百円なんだから、大人しく買おうよ……(笑)

なお、打刻機に差さなくてもいい切符もあります。それはすでに購入日時が印字されている切符です。

右下に2019年3月2日 17:02と購入日時が印字してあります。
ヨーロッパは日付→月の順に書くのが一般的です。

これはケルンのトラムの切符。購入時点で日時が印字されていたので、これには打刻せず、買ってそのまま乗っていました。ベルリンやミュンヘンは打刻機がありましたが、ケルンでやったことはないので場所によるのかもしれません。

ドイツの電車は性善説で成り立っているんだな……と思いました。

これ日本で導入したらどうなるんでしょうね。

2. 電車の遅延、キャンセルは当たり前

ドイツ人は時間に厳しいと聞いていたので、本当にびっくりしました。

日本の電車は数分遅れただけでも謝罪していますが、ドイツではよくあることです。実際ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)では、6分までの遅延は遅延として集計されません。

60分遅れ、100分遅れ、はたまた見合わせ中の案内が出てアナウンスをひたすら待つ……なんてことはよくありました。しかしそれが当たり前なので、ドイツの人もイライラするわけでもなく「またか」という反応です(笑)。

おかげで私も心に余裕を持って生活できるようになりました。

ドイツでは早めの行動を心がけ、遅延してもうろたえず「まあそんなこともあるよね」というスタンスでいきましょう。

なお、乗るはずの電車が予定通りに来ない!となったら、駅員さんに相談すると目的地に向かう別の電車を教えてくれたり、大幅な遅延だと一部返金の対応をしてくださいますのでご心配なく。

3. 意外と落書きが多い

建物の下のほうに落書きが。

ケルンの町を散歩していて「はぁやっぱり可愛い町並みだな……ヨーロッパって感じだ…」と思っていたのですが、よく見ると容赦なくスプレーで落書きされていたのがびっくりしました。

気になってドイツ文化専門の教授に聞いてみたところ、主に2つ理由が考えられるとのこと。

① 落書きもアートの一種として受け入れられているから

いわゆるグラフィティと呼ばれるものですね。

実際、「ここは自由にスプレーアートに使って良いですよ」という区画もあるみたいです。

② 街の綺麗さは、自治体がどれだけ景観保護に財源を確保できるかで決まるから

そのため、綺麗に保てている街もあれば、落書きをそのままにしているところもあるようです。(これらはあくまで一説です)

中にはクオリティの高いグラフィティもあるので、探してみるのも楽しいですね。ちなみに、ケルンの街角には「Osaka」とスプレーでたくさん書かれている場所がありました。大阪在住だから嬉しかったけど、なんで?

4. お買い物にはマイバッグ必須

ドイツは環境先進国。日本でも買い物袋が有料のところが増えてきましたが、ドイツはスーパーでも、ドラッグストアでも、服屋さんでも、買い物袋は基本有料です。

お買い物をする時は

①マイバッグを持参する

②レジ付近で販売されている、10セント~1ユーロ程度の紙袋や再利用できるエコバッグを買う

このどちらかになります。スーパーによってエコバッグのデザインに特色があるので、留学中はそれを使って、帰国時に記念として持って帰るのもいいですね!

5. とにかくじゃがいもを食べる

ドイツはソーセージが有名ですが、それに負けないくらいじゃがいももよく食べます。

岩村偉史さんの著書『ドイツがわかるー歴史的・文化的背景から読み解く』(2019 三修社) によると、その歴史は中世ヨーロッパまでさかのぼるそう。

気候不順が原因で何度も飢饉に見舞われていた当時、飢えをしのげる食材としてじゃがいもが注目されたのが始まりだったのだとか。

じゃがいもは肥料も水も少なくて済む上、米や小麦よりも栽培期間が短い。さらにヨーロッパの寒い気候にも耐えられるとあって、まさに万能食材だったのです。

【出典】 岩村偉史著『ドイツがわかるー歴史的・文化的背景から読み解く』(2019 三修社)

つけあわせで出てきたり……
学食のメインとして出てきたり。これにはびっくり!

このような感じで、日々何かしらの形でじゃがいもが出てきます。でも不思議と飽きないんですよ。

ちなみにドイツの街にはいたるところにフライドポテト屋さんが沢山あって、食べ歩きもできちゃいます。ドイツではPommes(ポメス)と言うのですが、これがホクホク肉厚で濃厚で、とっても美味しいんです!

マヨネーズかケチャップをたっぷりかけてくれます。
ソーセージと一緒に頼めるところもあります。

日本のフライドポテトとはまた違った美味しさなので、ぜひご賞味あれ。

6. 日曜日にお店が開いていない

ドイツでは1956年に閉店法が成立しました。日曜日と公的祝日はお店を閉めましょうという取り決めです。スーパーマーケットやドラッグストア、服屋さん、家電屋さん……お店はほとんど閉まります。そのため、日曜日のショッピングストリートは人が少ないです。

お買い物の予定は月~土曜日にいれておきましょう。私は留学中、土曜日はたいていスーパーに行って食料を買いこんでいました。

なお地域にもよりますが、

①チェーン店(スターバックスコーヒー、マクドナルドなど

②美術館、博物館

③観光地のレストラン

④駅構内のお店

これらは日曜日でも開いているところが多いです。

私は、日曜日は家でまったりしたり、美術館に出かけたり、公園を散歩したりしていました。

7. テレビ・ラジオを持っていなくても受信料を払わないといけない

なんだかんだでこれが一番衝撃でした。本当に今でも意味が分からないです。

日本では、テレビなどの受信機を所有している人は公共放送の受信料を支払わなければいけませんよね。しかし、ドイツでは受信機を持っていようがいまいが、受信料を払わなくてはいけません。

ドイツで住民票を取得してしばらく経つと、公共放送連盟(ARD)から寮に手紙が届きます。

「キミ、最近ここに住み始めたらしいね。ちゃんと受信料払ってね?」といったことが書いてあります。どうやら1つの住居につき€17.50を、受信料として毎月支払わないといけないそう。

私はWG(ドイツで言うシェアハウス)に住んでいたので、共同スペースを使っている3人で割り勘して払っていました。アパートなどで一人暮らしをする場合は、一人でこの金額を支払う必要があります。高くね……?

寮によっては寮費にすでに含まれている場合もあるので、分からなければ管理会社さんに聞いてみてください。

噂によると留学期間中払わないまま逃げ切った人もいるらしいですが、おすすめしません。罰金を科される可能性もあるため、きちんと受信料を支払っておきましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回挙げた7つ以外にも、日本と違うところは沢山ありました。日々発見の連続で楽しかったです。

カルチャーショックを感じた時に私が意識していたのは、優劣をつけないこと。どちらのほうが優れているとか考えるのではなくて、単に「違うんだ」と思えば楽しめます!

(受信料の件は未だに理解できませんが)

それではまた次回お会いしましょう。