【ドイツ留学】オンラインで作れる閉鎖口座「Expatrio」の開設方法
みなさんこんにちは。
就職活動が解禁され若干の焦りを感じているエリです。
さて、以前のブログ【ドイツ留学】学生ビザの取得方法 で、ビザ取得に必要なものとして「貯蓄証明」を挙げていましたね。今回はそのお話です。
まず結論から言うと、ドイツでビザを得て長期間留学するためには、ほとんどの人が
①閉鎖口座(日本で言う預金口座みたいなもの)
②ヨーロッパ圏の普通の銀行口座
この2つを作らなければいけません。
私はどちらもオンラインで、英語で手続きを完結させました。このお金関連の話は非常に長くなるのでそれぞれ分けて説明いたします。今回のお話は①の「閉鎖口座」です!
それではどうぞ。
1.貯蓄証明とは
2.閉鎖口座って何?その仕組み
3.閉鎖口座をExpatrioで開設する方法
1.貯蓄証明とは
貯蓄証明と言うのは、ドイツで一定期間暮らせる資金を持っていることを証明するもの。ビザ申請で必須です。
€853×滞在月分のお金があることを書面などで証明しなければいけません。
(私のときは€720でしたが値上がりしました)
証明する方法として、2020年時点で以下の3つがあります。
1.上記の金額に相当する奨学金についての証明書
2.上記の金額に相当する本人名義の日本の口座の残高証明書
(ただし、現地の外国人局ではこれを受け付けていない所もあります。運次第でリスクが大きいのでこの方法はやらないほうがいいです。 私の周りの留学生でこれをやっている人はいませんでした)
3.滞在予定の全期間につき月額€853以上を入金した閉鎖口座(Sperrkonto / blocked account)を開設したことの証明書
(例:1年の場合は10,236ユーロ入金が必要)
【出典】ドイツ連邦共和国大使館 総領事館 「ビザ・各種申請手続き」
私は3の方法で貯蓄証明をしたので、この記事では3について解説していきます。
この貯蓄証明は年々ルールが変わったり厳しくなっていたりします。
こちらのブログの内容と変わっている場合もありますので、必ずご自身で最新の情報を調べるようにしてください。
2. 閉鎖口座って何?その仕組み
閉鎖口座(blocked account)は、いわゆる預金口座のようなものです。
1ヶ月に引き出せる金額(€853)が決まっていて、絶対にそれ以上は引き出せない仕組みになっています。ドイツでビザを申請するならこの閉鎖口座を開き、その証明書を貯蓄証明として提出するのが一般的です。
なぜこんな閉鎖された口座を作らなければならないかというと、
この人はきちんとドイツで暮らしていけるのか?入国するまでにお金を全部使い切っていないか?ドイツで不法労働をするのではないか?……そういう懸念が無いことを証明するためです。
移民が増えたドイツでは、ビザ申請の条件がこのように年々厳しくなっています。
しかし、この口座は文字通り「閉鎖」されているので、これだけ開設してもお金は使えません。中のお金を使うにはドイツの普通口座を別で開設し、2つの口座を紐付けする必要があります。
図で表すとこんな感じ。引くぐらい雑ですみません。
私はこの普通口座を、ドイツに渡ってから「N26」というネット銀行で作りました。
ビザ申請にはとりあえず閉鎖口座があればいいので、この紐付け作業については後編となる次の記事で説明します。
後編はこちら:ドイツで使えるネット銀行「N26」開設方法と使い方
なぜドイツで口座を2つ作らなければいけないのか、全てExpatrioの中で完結させられないのかと当時は疑問でした。今でも疑問です。
3.閉鎖口座をExpatrioで開設する方法
所要日数:2~3週間程度
閉鎖口座にはExpatrioやFintibaなどいくつかの会社がありますが、私はExpatrioで開設しました。Deutsche Bank(ドイツ銀行)でも開設可能ですが、ドイツ銀行はまったりしていて対応が遅いという話を良く聞きます。
開設までの手順は以下の通りです!
①Expatrioのホームページに行き、"blocked account" を選択
②Expatrioのアカウントをもっているかと聞かれるので、Noを選択
③基本情報を入力 (ドイツに来る目的、国籍、年齢)、次のページへ。
④滞在月、必要な金額を選択-今回は例として1年を選択してみました。
↑ 3のBasic Sumはおそらく大抵の人は関係無いのでnoを選択。
そうすると、右に自分が送金しないといけない合計金額が出ます。
12ヶ月×€853=€10,236
+€100
(Account Buffer という、ATMで引き出すときに取られる手数料のようです。しかしN26は月5回までATM引き出し手数料が無料だったのでこのAccount Bufferを使うことは無く、最終月にごっそり返ってきました)
+€49(口座開設費)
+12ヶ月×€5=€60(口座維持費)
=€10,445 ←これが閉鎖口座に必要な合計金額です!
⑤内容に間違いがないことを確認して、Open Accountをクリック
⑥個人情報を入力-電話番号は国番号(日本なら+81、ドイツなら+49)を選択し、最初の一桁を抜いたものを入力します。
⑦ドイツの寮の住所が分かっていればそれを入力
まだ分かっていなければnoを選択し、日本の住所を入力しておきましょう。ドイツの住所が分かり次第Expatrioに追って連絡します。
⑧派遣先大学、ドイツに入国する日、セメスターが開始する日を選択
「これまでに日本の大学で14セメスター以上終わらせていますか?と聞かれますが、まあそんなことは無いのでnoを選択します。その後子供はいるかどうかを聞かれるのでyes/noを選択。
⑨パスポートをアップロードして、その下に情報を手入力
一番下の項目はI don’t knowで良いと思います。
⑩最終確認の画面が出るので、入力した内容に間違いが無ければApplyをクリック
⑪Expatrioから、今後やることが書かれたメールと05 Account Opening Confirmationという書類が来る
この書類に、送金に必要な先方の情報(口座名義、IBANコードなど)が書かれているので、そこに日本から送金します。私は日本の銀行の窓口に行き、自分の銀行口座から外国送金手続きをしました。
送金は留学する本人が日本からやるのが一番確実です。保護者でもパスポートなどの身分証明を持っていればできないことはないですが、おそらく色々つっこまれます。
※海外送金は日本の銀行の窓口からするのが一番確実ですが、手数料が少し高いです。なるべく安く送金したい場合はTransferwiseなどを利用すると費用を抑えることができます。
なお、こういった海外送金の際は1回に送れる金額に制限がある(50万円までとか)ことが多いので、何回かに分けて送金することになると思います。その場合は事前にExpatrioに事情を説明しておくと良いです。
⑫送金が完了すると、06 Blocked Account Confirmationがメールで送られてくる
これが貯蓄証明になるので、ビザ申請のときに印刷して持参!
とりあえずここまで出来たらビザ申請には行けるのでOKです!
ちなみにExpatrioで閉鎖口座を作ると「ついでにTK(ドイツの保険会社)で保険契約しない?」みたいな案内が出ると思うので、契約しちゃっていいかもしれません。ドイツの保険もビザ申請には必須です。どうやらXpatrioとTKはお友達みたいですね。
ビザ申請には06 Blocked Account ConfirmationがあればOKですが、この後お金を実際に使うには普通口座の開設をしなければなりません。
私がヨーロッパで普通口座として利用していたネットバンキングN26については次の記事でご紹介します!
それでは、今日はここまでです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。